バイオマスカーボン

----- 事業コンセプト -----


(事業の目的)
 中山間地農林業者がバイオマスカーボン生産を通じ、日本に古来よりある無限資源を利用し 、米作や林業生産と並行し、先端技術と融合した生産活動での経済合理性を確立すること。 以後、派生する新産業創出を促し、地域経済の活性化並びに経済的基盤再構築を成し遂げる ことである。そのためには(条件として)地域帰趨への自覚、古来の伝統・文化を継承でき る側面を担保し、何よりも地域の雇用創出と循環型経済運営を標榜とした社会的共生事業に することである。


(本事業が描くビジョン・ミッション)
 中山間地での農業中心の経済的生計が成り立たないことは自明であり、機械化や集 約化も限界が明らかである。それは農のGDPが示しています。村における経世済民を思考します。~

  1. 農の村から経世済民(経済)の村へ(村民GDPの拡大)
    域外依存、行政依存から脱し、自立度を高める経済の村づくりに取り組み、 圏外への富の流出を抑えた地産地消の六次化産業(地域循環経済)を興すこと。

  2. 知が集積する村へ(ソフトウェアー政策)
    知に着眼して付加価値を上げ、知的財産と質の高い雇用を創出し、 知的財産分野(製品企画・開発、マーケティング、デザイン)への志向をはかり、低収益構造から脱却すること。

  3. 共生共存・共栄社会づくり
    継承されてきた村の伝統・文化、豊かな自然・社会環境を維持・発展させるため に、村の農、経済、自然、文化との地域共生共存・共栄社会を実現すること。


(事業の特徴、概要~新規性、競合性、市場性・成長性)

1. 新規性・先駆性
(1)植物由来の高機能カーボンを効率的に生成できる世界唯一の画期的技術を採用したカーボン 生産であり、開発企業と連携したイノベーション事業である。

(2)石油系の重厚長大なカーボン製造設備に比べ、コンパクトで省エネルギー化を実現し、CO2 排出ゼロというエコ時代の要請に応えたシステムである。

(3)植物由来の原料(もみ殻、間伐材等)から高機能バイオマス・カーボンが生産できることは、 これまでにない高い付加価値性が追求でき、経済合理性を飛躍的に高めることができる。

(4)原料はこれまでの石油・石炭系鉱物資源の輸入に頼らず、国内に無尽蔵にある植物由来の非 枯渇資源への原料転換と、環境に優しくCO2削減効果を促すことに繋がる新しい循環型(資 源運用)産業経済を提唱できる。

(5)本事業は農山間地の農林業振興にも大きな影響を与えるばかりでなく、農林業者の既存生産 と並行し、地方経済の自立と先端技術との融合によりビジネスフォーメーションを形成できる。

2. 競合性
(1) コスト競争力が高い
導入技術(他の企業には無い技術)によるバイオマス・カーボンは石炭・石油系カーボンに比 べ、品質、コスト等、比較にならない程、驚異的な素材であることが証明されており、経済合 理性が高く競争優位である。

(2) 原料入手の容易性、安定したコストで生産できる
国内にある半永久的でかつ安価なもみ殻やバイオマス原料を使用できることは、海外依存によ る原料コスト縮減による不安定な価格変動から回避できる。

(3) 独自性が高くオリジナルシステムである
バイオマスから高機能カーボンを生成する急速熱分解装置(技術)は、この分野では世界のオ ンリーワン技術であり、他企業の追随を許すものではない。

(4) 付加価値創造のスタンスにある
急速熱分解装置と併せプラズマ原理を利用したオンリーワン焼結装置は、各分野からのニーズ に合わせた形体供給に対応できることから優位にマーケットを開拓できる。

(5) 競合でのバッティング回避・調整が可能である
事業化の中心となる急速熱分解装置の特許行使は、システムを提供する企業が使用権を持って おり、本事業はその傘下での提携・協調・協力事業である。

(6) 生産遂行に法的問題は発生しない
本プロジェクト及び事業化において、急速熱分解装置の使用に関する知的財産権の問題はない。

※原料が安価であること。生成工程においてエネルギーコストが小さい。(1/16)
  石油系:カーボン生成温度800~1,800℃ 黒鉛化温度3,000℃ 高温度
  植物性:カーボン生成温度500℃  黒鉛化温度1,800℃ 低温度

3. 市場性・成長性
(1).高機能カーボンウオッチ
 新聞、ネット上からの情報を以下紹介します。
 世界のカーボンブラック消費量は、2015年に数量ベースで1,320万トン、金額ベースで137億米ドルの規模と推計されており  、2016年には1,390万トン、144億米ドルに達すると見込まれ、2016年から2022年にかけては5.6%のCAGRで推移し、2022年ま  でに1,920万トン、204億米ドルに達すると予測されています。
             ~株式会社グローバルインフォメーションHPより
 カーボン素材は天然・人造黒鉛を用いて、自動車タイヤ向けに代表されるカーボンブラックをはじめ電極用、活性炭などに  その特性を生かして各種製品が供給されてきた。これら汎用的な用途の素材に対してハイテク分野で注目されているのが  カーボン繊維、特殊カーボンなどの新しい機能性材料である。エレクトロニクス産業、航空機、宇宙産業、自動車産業などの  進展に伴い、カーボンの応用技術の開発が意欲的に取り組まれ、新しい機能を付与した材料が次々と製品化され、これらは  ニューカーボンと呼ばれ期待されている。
             ~「工業材料」(日刊工業新聞社)2012年5月号掲載

 昨年、COP21開催を機に、安倍首相は気候変動対策と経済成長を両立させるために、燃やしてもCO2を出さない水素エネルギー の活用や次世代蓄電池などの「革新的技術」の開発方針を表明しています。
 その中に、水素エネルギーの貯蔵・輸送技術や、電気自動車の走行距離を現行の5倍にする次世代蓄電池など、有望分野の 研究開発を強化するとしています。~「革新的技術の開発・普及を最大限に追求する」と明記。具体的には、 「セルロースナノファイバー、次世代蓄電池、次世代半導体・窒化ガリウムなどの開発を加速させるとなっています。
 まさに本事業で生産する高機能カーボンはそれに呼応した素材といえます。高機能グラファイト、フラーレンを目的生産 するための事業であるからです。19世紀は鉄、20世紀はシリコンがつくった世紀といわれています。21世紀、その主役として フラーレンやナノチューブに代表されるナノカーボンの時代に入っていると云えるのです。
 ビジネスターゲットは原料及び製品の組み合わせで変化する。「素材が変われば世の中は変わる」この真実を考えるとき、  先駆的な産業とはバイオカーボン生産に尽きるといっても過言ではありません。
 次世代の半導体をパワー半導体と称しています。現行半導体に比べ1/10の消費電力になるそうです。私たちの生活は電化製品、 通信、生産機器、交通(電車・自動車)等々…で成り立っています。半導体は社会インフラを支えているのです。電気エネルギー を効率よく媒体変換する機能を有するからです。エネルギーの省力化が実現できる時代へ入ります。将来パワー半導体へ移行すれば 電力も集中型から分散型(小規模化)へ変わり電力事情のあり方も変わって来るかもしれません。その変換素材がSIC(炭化珪素) であり、もみ殻が有望な原料と言われているのです。
 現行の二次電池(リチウムイオン電池)やキャパシタ(電気二層キャパシタ)等にもカーボンは必須材料です。次世代蓄電池開発に おいても有力なエネルギー媒体となります。
 また、クリーンエネルギーとして「水素」が注目を集めて久しく、今では自動車用や家庭用コージェネレーションシステムとして活用 され始めています。現在、燃料電池の触媒には高価な白金が使用されていますが、高品質カーボン触媒も研究されています。また水素 ・メタン貯蔵の吸着剤としてもカーボンが採用されようとしています。いずれも高機能なカーボンが対象であり、これから本格的な取組 みとなり実用化がなされると思います。そのなかでもバイオマスカーボンは、生成にCO2排出なく環境に優しい製法です。地球温暖化対策 に貢献できるのです。(バイオ)カーボンは、エネルギー効率に優れた「エネルギー環境イノベーションに資する」最も有力な素材とし て登場します。~市場規模は数百兆円に及ぶものと推測される。

(2).用途の一例として…
■フラーレン
有力用途:携帯機器用燃料電池、壁掛ディスプレイ、燃料電池自動車、医療分野での利用
■グラファイト
リチウムイオン電池、ピストン、光ファイバー製造機器、モーターブラシ、導電性塗料(コンデンサー)

(3).世界的普及が視野にある
 全世界的に見ても、もみ殻生産量が2億トン、無尽蔵の植物資源を考えると、このバイオマス・カーボン生産は 省エネでCO2排出ゼロという環境に優しい、時代に要請される事業です。今後の趨勢として環境面や産業界で 期待され、世界に波及するものと考えています。

 バイオマスカーボン市場は、現在あまり形成されていないため、既存の市場と競合することになり、 それだけに価格及びカーボン品質が重要となる。そのために開発企業及び生産システムを提供する ㈱ナノカの協力・支援と共に、産官学連携の研究開発機能を設け、今後の対応力と充実した生産体制 構築を図らなければならない。
 同時に、本事業による製品カーボンを流通する企業~㈱ピースアース他~と今後形成されて行く バイオマスカーボン市場へのマーケティング活動も重要な取り組むべきテーマである。


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